カロリーとは一体なんなのでしょうか?
人の体にとってカロリーは必要不可欠な存在です。
しかし、ダイエットをするならその働きを理解している必要があります。
カロリーについての説明をします。
目次
カロリーコントロールの基本
1日のエネルギー摂取量が、1日のエネルギー消費量を超えると、余ったエネルギーは排出、あるいは貯蓄されます。
貯蓄されたエネルギー源の代表例が、体脂肪です。
反対に、1日のエネルギー摂取量が1日のエネルギー消費量を下回ると、体脂肪を分解してエネルギー源として調達し始めます。これが体重が減る仕組みです。
しかし、摂取カロリーをおさえようとして食事制限や1つのものだけにかたよって食べる単品ダイエットをすると、体に必要な栄養素が著しく損なわれてしまいます。同時に筋肉が落ち、ダイエットの効果やスピードが落ちてしまう原因に繋がります。
食事制限でするダイエットは短期間での大きな体重変化が見込めますが、リバウンドの原因になり、不健康な体を作ってしまいます。
1日に必要なカロリーの計算方法
1日に必要なカロリー量は、年齢や性別、生活の活動レベルによって違います。
自分にとって必要なカロリーを知っておくことで、消費カロリーよりも摂取カロリーが上回ることを防げるので、体脂肪の増加を防ぐことができます。
1日に必要なカロリーの計算方法はとても簡単です。
1日の必要カロリー = ①基礎代謝量×②身体活動レベル
計算方法を詳しく説明します。
1.基礎代謝量の計算方法
基礎代謝量は、「基礎代謝基準値」と「参照体重」を掛け合わせることで算出できます。
基礎代謝基準値とは、体重1kgあたりの基礎代謝量の代表値のことです。
参照体重とは、年齢それぞれの平均的な体重のことです。
以下の図を参照してください。
参照:https://www.med.or.jp/forest/health/eat/01.html
例えば、20代の女性が基礎代謝量を出したいときは、基礎代謝基準値が22.1、参照体重が50.0なので、22.1×50.0=1110です。基礎代謝量が1110であることがわかりました。
2.身体活動レベルの計算方法
身体活動レベルとは、1日あたりの総エネルギー消費量を1日の基礎代謝量で割った数値です。
身体活動レベル指数1.5 ほぼ座っている仕事
身体活動レベル指数1.75 立ったり座ったり・軽い運動
身体活動レベル指数2.0 立ち仕事 ・習慣化された運動
それでは、20代女性が1日に必要なカロリーを①基礎代謝量と②身体活動レベルをもとに計算してみましょう。
- 基礎代謝量は、上記の計算により1110であることがわかりました。
- 活動レベルは、仮に立ったり座ったり、軽い運動をする人であるとした場合、75なので、1110×1.75=1,925となります。
つまり、20代女性で普段立ったり座ったり、軽い運動をする人が1日に必要とするカロリーは1,925カロリーということがわかります。
摂取カロリーと必要カロリーの調整が大切
1日に運動する量を増やすと、上記の②活動レベルの数値が上がります。
そうすることで、1日に必要なカロリーが増えるので、1日に摂取しても良いカロリーも増えます。
摂取するカロリーが必要カロリーを上回らなければ、痩せるということです。
上記の計算でわかる通り、20代女性が1日に必要なカロリーは1,650~2,200カロリーです。このカロリーはエネルギーとして、体を温めたり、運動をしたり、考え事をしたりするときに使われます。
余分な体脂肪を1kg減らすためには、7200カロリーを燃やす必要があると言われています。
日頃からカロリー計算をして生活することは、ダイエットにとって非常に大切なことです。
カロリーの質が大切
それでは、カロリーの摂取量が低ければ何を食べてもダイエットの効果は同じなのでしょうか?
答えはNOです。
例えば、同じ100カロリーを消費する場合でも、コーラの成分は糖質、バターは脂質、イカはタンパク質が主な成分です。
糖質やバターは体脂肪に変わる原因になりやすいですが、タンパク質は筋肉を作るためのエネルギーとして使われます。
体重を落とすことと同時に筋肉量を増やせば基礎代謝を上げることができるので、ダイエットにはとても効果的です。
食品のカロリーを見ることも大切ですが、その食品が何でできているのかを考えて摂取することを心がけることが重要です。
リバウンドが起こる原因
ダイエットをするときに、絶食をしたり、低カロリーの野菜だけを食べる生活を続ければ、体重は急激に落ちます。
しかし、急激に体重を落としてしまうと、簡単にリバウンドするようになってしまいます。
なぜなら、急激にカロリーを制限して体重を落としても、脳は甘いもの中毒から抜け出せていないからです。
こうなると、体重減少の目標を達成したと同時に気持ちが緩み、さらに多くのカロリーを摂取しようとしてしまう原因になります。これは「燃え尽き症候群(バーンアウト)」とも呼ばれていて、珍しい例ではありません。
これは、体が急激な変化を嫌がり元の体に戻そうとする「ホメオスタシス(機能恒常性)」が働くことが理由で起こるものです。
体重の落とし方が急激であるほど、早く戻さないと危ないと脳が判断するため、リバウンドをするようになっています。
リバウンドした体は、締まりもハリもなくだらしない形になってしまいます。こうなってしまうと、健康的な見た目に戻すのに時間がかかります。
体に必要ないものを引き算しよう
適切な運動をして1日の消費カロリーを増やし、体に必要ないものを引き算してみましょう。そうすれば、体は良いものだけを摂取しようとし始めるので、少しの食事で満足ができるようになります。
これが、つらい食事制限をする必要もなく、健康的に美しい体を手に入れるためのいちばんの近道です。